血は水よりも濃し

先日はKさんと対局。

4子の手合割のところ３子で。

Kさんは血縁にプロの囲碁棋士や現役の院生もいる華麗なる一族の女性。

闘争心高いアタッカータイプで、そんなに置いたら面白くない、と置き石を減らして打ちたがります。

手合割は4子とはいえ、以前定先で挑まれ負けたこともあり、3子でも油断のならない相手です。

中盤、形勢不利とみたKさんは、こちらが地だと思っていたところまで踏み込んできました。

Kさんとは入会が同期で仲良しの匠がその手をムリと見て、それはやり過ぎだわー、そこは大猿でヨセるぐらいだよー、と横で言っています。

対局者の僕も同意見で、ゆるさん、と遮ります。

Kさんは遮られるとヒラリと別のところへ、そこも受けられるとまた別のところへヒラリ。

そうこうするうちに、僕のやり損ないも相まって、いつの間にか中央の大石が分断されてピンチです。

こうやってムリそうな手を起点に撹乱し、壮大な悪巧みを仕掛けてくるのです。

ムリ手と思われた打ち込みは輝きを放ち始めます。

しばらくは形勢の分からない一進一退の際どい攻防が続きました。

最終的に中央は凌ぎ切りましたが、これも勝負師の血筋かしら、と思わせる一幕でした。

今入会するとKさんの華麗なる撹乱を体験できます！！