映画「a20153の青春」上映会＆トークイベント

上映後トークイベント
「社会的養護施設出身者の現状と課題そして未来」
登壇:小松彩夏(社会的養護施設出身者)×高橋まゆみ(一般社団法人Masterpiece)×北沢幸雄監督

映画企画概要
『世界的なグローバル化の中、新自由主義によって格差が広がり、弱者にとって生きづらい社会の中で追い打ちを掛けるように新型コロナウィルス感染症が襲い掛かっています。
映画「ａ２０１５３の青春」はコロナ禍における弱者にスポットを当て、懸命に生き、ついには犯罪を企てるまで追い詰められる姿を、サスペンスタッチで描き、格差社会の矛盾を浮き彫りにする物語です』

あらすじ
『派遣社員の川島拓也は、日雇い派遣として働いていた。
不景気で仕事が減り、ギリギリの生活をしているうちに、アパートの家賃を滞納し、追い出されてしまい、ネットカフェで生活するようになる。

拓也は少年時代ネグレストの母親と再婚した義父から、片耳が聞こえなくなるほどの虐待を受けていて、学校でも酷いいじめに遭っていた。
そんな拓也の唯一の味方は同級生の下館結衣だった。二人は時折隠れて会い、二人の時間を分かち合っていた。
しかし、それも長くは続かなかった。
拓也は結衣からの誕生日プレゼントに腕時計をもらう。ところがその時計を母親が質屋へ持って行き酒代にしてしまう。
拓也の中で何かが壊れた。酔って寝ている義父と母親を次々と殺害したのだ。そして少年刑務所に収監される。
出所後、東京の更生施設に入に入り、就職活動をするが、正社員の道は閉ざされていて、派遣の仕事に就き、結局結衣とも会えないままでいた。

新型コロナ感染症が広がり、東京に緊急事態宣言が発動されることになると、ネットカフェも休業してしまい、ホームレスになってしまう拓也。
切羽詰まって、レストランに忍び込み、残っていた食材を盗み食いする。
ところがオーナーに見つかってしまい、激しく罵倒され、暴力を振るわれたことから、カッとなって、刺してしまう。
自首する前にせめて結衣の顔だけでも見たいと、生まれ故郷に帰った拓也、唯一の理解者、結衣に会えるのであろうか・・・。