オニに金棒

先日サークル内最強クラスの打ち手、Ｏさんと布石の検討をしていました。

星からの一間ジマリの頭にツケて、ハネには押さえて切り込んで割り込むという難解な変化で、僕はあんまり付いていけていませんでした。
しばらくは、ああでもない、こうでもない、と二人でやっていましたが、やがて策が尽き、結論が出ないまま手が止まります。

ちょうどパソコンを持ってきていたので、「試しにAIにかけてみましょうか？」
とパソコンをひらいてみます。

Ｏ氏は、なんか胡散臭そうだなー、でもそれで結論が分かるものなら知りたいかなー、そんな感じで見ています。
やはり胡散臭さより碁の探究心が勝ります。

次第に手が進み、定石の本には載ってなかったけど、Ｏ氏が「ここに打たれたらどうするんだ？」と有力なハズだと言っていた白B16が、AIの最有力手として青くキラーンと光ります。（本ではこの後、白G17、黒C17で一段落となるはずでした。）

同時にＯ氏の目もキラーンと光ります。



AIと人間が、全く違うロジックでありながら、同じ好手にたどり着いた瞬間です。

そしてO氏は見ているうちにAIの使い方を飲み込んだらしく、
「それは何て名前のソフトなの？」

家に帰ったら奥様にインストールしてもらうと言っています。

うーん、鬼に金棒を渡してしまったかな。

もう一生勝てないな。

(※目がキラーンのイラストはフリー素材です。イラストACさん、ありがとうございます。)